回遊できる・ナチュラルガーデン


Sさん宅

庭部分は高低差と車庫の都合で家を囲む通路部分と車庫の上。

さてこの空間をどのように仕上げるか?

エクステリアのプロの森さんと、奥様のお知り合いのガーデナーと、

奥様日々の努力の3人による力作が誕生しました。

樹木・石・木材などの天然素材がとても雰囲気の良い空間をつくりだし、

様々な表情をみせてくれます。

line

枠 枠

Sさん宅は高低差が2M以上あります。下から見上げるとこんな感じ。

本当に高い・・・!!

そびえ立つ擁壁の上には何があるのか?

枠 枠

 

line

枠 枠

 下を向くと、車庫スペース。
 建蔽率の関係で、既存車庫の屋根に開口部を設けなければならず、難しい設計になったそうです。でも、そのお陰で車庫の中が明るくなっています。
 上にはデッキがあるのですね。 一体どんな空間が広がっているのやら??

枠 枠

line

枠 枠

 坂を上がっていくと、いくらか低くなりますが、それでも1M以上の高さがあります。

 80センチの高さのフェンスの後ろに、樹木が茂っていて塀の役目も兼ねています。

 プライバシーが保たれて、人の目線を気にせず生活できそうです。

枠 枠

 

line

枠 枠

 フェンス越しからお庭を覗いてみました・・・。

 素敵な空間が広がっています。

 楽しみ、楽しみ!

枠 枠

line

枠 枠

 こちらが門まわり。
エレガントな印象ですね。

 門右花壇のエメラルドと、淡い色を基調とした草花がレンガに映えますね。

 重厚感のある感じに見えるのは、レンガの素材はもちろんのこと、奥行方向(厚み)にも贅沢に使っているからでしょうね。

 右側の門袖は植栽スペースのところが凹んでいます。

枠 枠

 

line

枠 枠

 反対側からみたところ。

 左側は車庫になっています。

 門扉・フェンス・ポスト・照明・アコーディオン門扉(車庫部分)はサッシの色である黒で統一。

枠 枠

line

枠 枠

 門扉を開けたとき。
 つきあたりの壁の下、基礎との間に20センチ程の花壇が設けられています。

 基礎のコンクリート部分を草花で隠して、統一感ある仕上がりですね。

 目線の位置には、ハンギングバスケット!こちらも効果的です。

枠 枠
 

line

枠 枠

 機能的で美しい、門の隣の2台目の車庫スペース。
 車のない時もさみしくならないよう、コンクリートの白に斜め入ったタマリュウの緑の目地が効いています。

 このラインが斜めのせいか?実際の距離よりも奥行き感があります。 入ってみて、ちょっとびっくりしますよ。

 また、家の奥の室外機が見えないように、奥様がラチス付のプランターで目隠し。
 細かいところにも気を配っているのですね。

枠 枠

line

枠 枠

 オブジェのようなシャラの木。

 季節を彩る庭木と花々が、お客様を出迎えてくれます。

 となりのゴールドクレストは、玄関前の視線を隠すために奥様が配置したんだそうです。

 こちらにも、目配りをかかしません。
 鉢もおしゃれ。色が建物やタイルにも合っていますね。

枠 枠

 

line

枠 枠

 車庫部分は高低差があるので、スロープになっています。
 写真のコンクリートが突き当たったところで、道路から45センチは上がっているんです!!(階段部分が斜めになっている)

 こういうふうに、高低差をうまく収めるのは難しいらしいですよ。
 きれいに施工されて、プロの技が光ります。

枠 枠

line

枠 枠

 門を抜け、右を見れば、庭につづく続くアプローチ。30センチ角と30×60センチの御影石の組み合わせ。

 「ケン、ケン、パッ!」とかしたくなる?アプローチって、リズムがあってワクワクしますね。

 さつきや葉ランなどの寄せ植えも美しいですね。

 植栽と御影石の間には、砂利が敷き詰めてあるので、雑草も生えにくくなってるんでしょうね。

枠 枠
 

line

枠 枠

 アプローチを曲がると・・・。

 奥様お気に入りの素敵な空間が広がっていました。

 掃出し窓の下には、枕木で作った階段が設けられています。

 天然素材と植栽が、潤いのあるシーンを演出してくていますね。

枠 枠

line

枠 枠

 階段の左側は、枕木を立てて植栽スペースとの仕切り、階段と御影石との間には、タマリュウが敷き詰められています。

 枕木に置かれている鉢は、数と素材を限定しているので、周りの空間にうまく溶け込んでいます。

 これも奥様の計算でしょうか・・・?

枠 枠
 

line

枠 枠

 施工当時の写真。

 ガーデニングの素晴らしさを、改めて痛感。

 

枠 枠

line

枠 枠

 ガーデニング作業にはかかせない水場。

 右側は作業台として、使えるようになっています。

 

枠 枠

line

枠 枠

 小鳥たちの餌台。

 りんごなどを入れておくと、小鳥が寄ってくるんですって。

 小鳥のさえずりは、天然のヒーリング効果??

 

枠 枠
 

line

枠 枠

 庭部分からデッキ部分を眺めるとこんな印象。

 無造作に置かれているようで、計算されている鉢たち。(だって重ならないでしょ。さすが、奥様!!)

 デッキ脇の植栽スペースは30センチ程。

 そのスペースには潅木と中木が配置され、目隠しや日よけも兼ねています。手前のライトがあるので夜も安心して階段が降りられます。

枠 枠

line

枠

枠

デッキの上にはオーニング。

折りたたみ式なので冬はたたんで100%の日差しを取り込み、

夏は暑い日ざしをカット!!

大変便利な一品。こちらは後から取り付けられたそうです。

枠

枠

line

枠

枠

 反対側からみたところ。
 木々が元気に育り、通り抜ける風が避暑地気分を味わあせてくれます。
 デッキは広いスペースだけではなく、リビング前の通路部分にも設置されているので広がりがありますね。

 これだけ草木があると手入れが大変では?との質問に
 奥様 「大部分が石や砂利やデッキに覆われてるので、その分雑草を処理する面積もすくないんじゃないかしら?手入れも比較的楽なんですよ。」
 美しく、手入れが楽なんてうらやましい話です・・。

枠 枠
 

line

枠 枠

 こちらが最初の写真にあった車庫上のデッキ部分。

 センスよく鉢が並べられている下は、先ほどの地下車庫のシャッター巻き込み部分。

 きれいにデッキに収まっているのでわかりませんね。

枠 枠

line

枠 枠

 写真の左側に写るゼラニウムは、お子さんが、学校の先生にいただいた、思い出の花。

 接ぎ木して、何年も咲いているんだそうです。

枠 枠
 

line

枠 枠

 デッキからの眺望。

 眺めがいいですね。

 すっきりと晴れていたら「東京タワー」も見えると、だんな様もお気に入り。

 

枠 枠

line

枠 枠

 お待たせしました。S夫妻です。
とても仲が良いご夫婦でした。

 だんな様は、庭は奥様にまかせっきり・・とのことでしたが、今回の取材でお庭好きとお見受けしました。

 美しい奥様と素晴らしいお庭に囲まれて幸せそう・・。

 家族の一員のフェレットちゃんも、デッキが大変お気に入り。

枠 枠

 

line

枠 枠

 和室からデッキをみたところ。

 まるで、リゾートホテルに居るような景色。パラソル付のテーブルがお庭を盛り立てます。

 奥様 「表からはこの空間が見えないので、皆さんこちらに案内すると驚かれるんです。」

 「バーベキューしよう!」と何人にも言われているんだそうです。

 無理もありませんね。気持ちよさそうですもの・・・。

枠 枠

line

枠 枠

 アイビーが、鉢からフェンスに這っています。

 隅の部分は、砂がたまってしまたり、デットスペースになりがちですけど、こんな風に飾って景色のポイントにすると、効果的ですね。

 ひつじもかわいい。

枠 枠
 

line

枠 枠

 フェンスには物干しが取り付けられています。

 洗濯物も気にせず干すことができますし、ふとんなどの重いものでも、この高さなら楽に引っ掛けることができます。

 主婦にやさしい設計・・・。
ほんとに便利と奥様も絶賛!!

枠 枠

line

枠 枠

 デッキの奥の部分は、和室になています。
 和室の景色に合うよう、竹が並んでいます。

 こちらの部分は砂利敷きですが、砂利は歩くと音がするので防犯にも向いています。


 ここにもこぼれ落ちるアイビーの鉢が・・・。素敵ですね。

枠 枠
 

line

枠 枠

 玄関から和室を見たところ。

 この和室の右側が、デッキなっています。

 デッキ付の贅沢な客間ですが、それもそのはず、ご両親がいらした時にもゆっくりと過ごせるようにと作られた特別のお部屋。

 

 花瓶の花と、竹が和の静かな雰囲気をかもしだします。

 

枠 枠

line

森さんのコメント

 Sさんのお宅の設計上の問題点は、車庫の開口部をどの様に収めるか、また、アプローチの高低差(90cm)を違和感なく収めるかの2点でした。
 車庫の開口部については、車庫上面と、ウッドデッキ上面の高さの差が25cmしかなく、この間隔に車庫屋根、デッキ床板、大引き、基礎をどのように収めるか、工夫させていただきました。
 アプローチについては、車の出入りと、人の動線を別にすることにより、アプローチの距離を長くとり、階段を二箇所にすることにより、実際の高低差を感じさせないようにしました。また、ポーチと車庫面の高低差を緩和することと、道路から玄関ドアへの視線を和らげるために、車庫の奥に植栽スペースを設けました。さらに、車庫土間コンクリートにグリーンベルトを入れることにより、アプローチの表情を豊かにすることができました。
 Sさん、私どもの提案を受け入れていただきありがとうございました。また、ご実家の改造工事、ありがとうございました。また、インタビューさせて下さい。
 ありがとうございました。

ともこの感想


TOMOKO
197?年生まれ。

一応、一級造園施工管理技士の資格もってるんですけど・・・。使ったときがありません。単なるエクステリア大好き少女、(ではないか)です。

 ため息がつくくらい完璧なお庭でした。歩いているとはっとするくらいの美しい空間に出会い、何度もシャッターを押してしまいます。
 回遊式庭園というと大規模な和風庭園を思い出しますが、こちらは現在の回遊式お庭といったところでしょうか?
 天然素材を豊かに演出した御影石のアプロ−チ、広々作られたウッドデッキ、玄関前の車庫部分、どれも機能性とデザイン性を織り込み、無駄なくつくられているなあ・・・。と、ひたすら関心するばかり・・。
 お庭好きの奥様はとても控え目な方なので「もう好き勝手にやってるんです」とおっしゃっていたのですが、絶対人一倍勉強されているはずです。そうとしか考えられません!!
 皆さんもそう思うでしょう??



<TOP><HOME>