魅力あるシーンを演出

Nさん宅

外構・庭と同じ用途ではありません。だからこそ、その場所にあった、使い勝手のよさと(機能性)とスタイルの美しさがマッチしていると素敵な景色となります。今回はそんな魅力あふれるNさん宅に訪問しました。

まずはエントランス部分。タイル貼りの落ち着いた門構えです。タイルの色は建物にも合っていますね。門扉と表札・ポスト・照明がすべてブラックで統一され、なので階段部分に黒の御影石タイルをもってきても合いますね。本当は門を作るのを迷っていたそうですが、設計の最後の段階でこの門周りになったそうです。門は家の顔なので作って良かったですね。

階段のところにご注目。斜めになっていますよね。右側は車庫の扉なのですが、扉部分までで、道路から30センチ位の高低差があります。

 
   
 
 
   
 

こちらは建物と同じ素材で合わせています。ぼかしてしまったので残念ながら詳細がわかりませんが、御影のシンプルで美しい表札です。シンプルにすっきりとさせたいときはあまり色を遊ばず、このように統一するといいですよね。

拡大すると結構高さがあるのがわかりますね。本当は車庫前の薄いオレンジ色のタイルも300角位の大きいものを使用したかったそうですが、この勾配をきれいに収めるには小さなタイルでしか実現できないということで150角になりました。水が溜まらないよう角度を工夫しているのですが、施工が綺麗で全然わからないですよね?

 
   
 
 
   
 

門袖脇のシンボルツリーのトネリコです。樹形にこだわるNさんは、近所の植木屋さんの畑にいって樹木を選んだそうです。トネリコはモクセイ科の小高木です。小さな葉が涼しげでとても感じのいい木です。
「選んだ時が夏だったので、落葉樹についつい目が行きますが、冬になると全て葉が落ちてしまい寂しくなってしまうので、常緑も取り込むようにしました」と奥様。厳選された木々が植わっているようです。

門袖の裏側には、雨水枡がありますが、蓋の部分に階段部分と同じタイルを貼って美しく。

 
   
 
 
   
 

玄関までの階段です。道路からここまで1m程の高さがありますが、ゆったりと自然に階段を上がっていけるので、そんなに高さを感じさせません。右側には花壇スペース。玄関前は荷物を持って出入りしたり、傘を差したりと上の空間が必要なんですが、十分な広さが確保されています。

玄関前には、クリスマスが近いので、トナカイがお出迎え。赤いリボンがとってもかわいくて思わずパチリ。

 
   
 
 
   
 

こちらは室内からの風景。中庭の様子。外のイメージとちょっと変わって、広いタイル貼りのテラスはなんとなく外国のホテルみたいです。パラソルの下でお茶を飲んだら美味しそう!このスペースがこんなに落ち着くのも、建物に3方を囲まれていて、前面には高い塀があるからですね。正面の塀の高さは現場で施工するときに家の中から高さを確認してもらって、この高さにと決めたそうです。座ってしまえば、正面の家の窓も全く見えず気にになりません。こだわりの高さは絶妙です!

穴が3つ空いていて、レイランディの緑が覗いていて、やわらかく視線をカットしています。高い塀なのに圧迫感を感じさせないのはこの穴のせいなんですね、。実は建物のベランダにも同様な感じでスリットが入っているそうです。それに大きさも合わせたそうです。

庭のシンボルツリーになっているのが、ピンクフラミンゴ(別名:ネグンドカエデ)です。クリスマスツリーです。

 
   
 
 
   
 

つたも絡まっていてなんとなくいい雰囲気でしょう?

テラスから降りて反対方向から庭を見るとこうなっています。ご主人の要望で、高原のイメージで庭を作りたかったとのこと。枕木のアプローチがそんな雰囲気を演出してくれ、歩くにがうれしくなりますね。

 
   
 
 
   
 

こちらは先ほどのテラスの庭を道路から見たところ。家の中からはわからないですがこうやってみると高いですね。

3段階に高さが落ちていますが、これも森さんの工夫。危険でなく、圧迫感もなく、いいリズムで落ちていくようにしたんだそうです。

 
   
 
 
   
 

こちらは来客用の車庫になります。芝が青々として美しいので、見た目にも涼しげです。この部分はコンクリートの仕上げにする予定でしたが、寂しい感じだったので、芝をあしらったプランに変更されたそうです。

最終的にはタイル貼りになり、花壇部分も加わりました。

 
   
 
 
   
 

植栽スペースには、かわいい草花が植えられています。奥様の趣味のガーデニングスペース今まではベランダガーデンでプランターを使って育てていたそうですが、このスペースはプランター何個分という感じなのでちょうどいいと思います。散歩をしていたりする人もこんなスペースが街並みにあるとうれしいですね。

花壇の上にはウサギが覗いています。こんな置物があると、ぐっと雰囲気を盛り上げてくれますね。

 
   
 
 
   
 

ここにもウサギが!雨樋を隠してくれています。

通常、車庫をコンクリートなどですべて埋めてしまうと、吹き溜まりといって、隅にホコリや砂利が溜まるので掃除するのも大変です。でもこのようにちょっと植栽スペースがあると目立ちません。タマリュウの緑のラインが車庫に潤いを加えてくれます。でも夏は少々雑草が生えるので、その手間がかかることをお忘れなく。

 
   
 
 
   
 

こちらは玄関脇の車庫の部分。こちらにもわずかですが、植栽スペースがあります。「ちょっと狭いので、宿根草みたいなものは根付かないみたいです。パンジーやコスモスは大丈夫でした」と奥様。

和室から見る景色。寒竹が植わっていますが、大きくなれば、向こうの景色を消してくれるはずです。これから樹木は楽しみながら植えていかれるそうです。ご主人と奥様のご両親共々、和風庭園を作っていくのを楽しみにしていらっしゃるそうです。今は金柑や南天など実のなる木が植わっていて、今はかわいい和風庭園になっています。そのうち・・・・。

 
   
 
 
   
 

窓の下はこんな感じ。石と砂利で仕切られた和風庭園ですが、ここに、竹が育って、様々な樹木が植えられるはずです。楽しみですね。

設計者のコメント

ポーチと前面道路との高低差が1M 敷地の左右の高低差がGL−400からー2000ビルトイン車庫とオープン車庫の高低差が200位、これらの条件を違和感なく活かせて面白い、設計ができ嬉しく思っております。Nさん、有難うございました。

ともこの感想

 スペックさんのHPを担当している「ともこ」です。

お伺いしたときに家の中からこのテラスを見て、本当に贅沢な空間だなあと思いました。建築の設計者さんが、基本コンセプトを考えられたそうなのですが、家の設計の方が理解があると、家と庭(外構)を同じレベルで考えてくれますよね。今回は基本プランを森さんのエクスエリアのプロの目で、塀の高さや仕様などを細かく設計変更して最高の空間が完成しました。

家を建てる時にエクステリアやお庭のことを考えると、建物の形や配置が変わってくるそうです。Nさんの家は敷地の真ん中に建てられているのですが、車庫スペースも十分にあり、表情の違う庭が随所に収められています。新築をお考えの方はぜひ参考にしてみてくださいね。